小さな蔵の手造り純米酒
お酒の蔵の大きさを表すのに、石数を使います。 一合=180ml(ワンッカプの大きさです) 十合=一升 (いっしょう) 十升=一斗 (いっと) 十斗=一石 (いっこく) となります。 では、灘の大手メーカーの大関酒造の年間生産量は、寿蔵、恒和蔵、丹波蔵 合わせて280,000石(ホームペ ージより)だそうです。一升瓶換算で2800万本、一県あたりにすると550、000本になります。 皆さんもよくご存じの新潟県朝日酒造さんの”久保田“が、40,000石(正式発表をしていないのであくまでも 推測値です)と言われていますが、これも一県あたりにすると約78000本になります。 では、小さな酒蔵とは、 神亀酒造 1000〜1500石(と言われいます) 1県あたり2900本 綿屋や隆はこの銘柄だけで 約400石 1県あたり約800本 長珍酒造(桶売りを除く)や 森喜酒造場は 200石 1県あたり392本 この数字を比べても、いかに小さいかおわかりかと思います。 朝日酒造さんなどは違いますが、灘、伏見の大手蔵は、完全自動化の温度管理をされた、年間通しての製造(四季醸 造)を行っているため、これだけ多くの酒が造れるのです。しかし、普通の地酒蔵は寒造りと言い、冬場の低温期( 11月〜3月くらいまで)を利用して酒造りをしています。又、酒造りには、杜氏と蔵人だけでなく、どこの蔵でも 蔵元も一緒に酒造りをしています。酒造りは杜氏で、金勘定は蔵元などと言う蔵はありません。ですから、蔵元が思い 描く酒を、杜氏が一緒に醸すのが、一般です。又、一人の杜氏が管理できる手造りのお酒は、400石だとも言われて います。まだ、杜氏と蔵元が別ならいいですが、長珍酒造や森喜酒造場さんは、杜氏と蔵元が兼任なんです。 その、森喜酒造場さんで製造機械らしい物は、放冷機(蒸したお米を冷ます機械)と洗瓶機(瓶を洗う機械)ぐらい で、蒸したお米を運ぶのも全て、手作業なのです。ましてや、森喜さんの、所の出麹室は、全て手造りのベニヤ張りだ ったり、タンクを冷やす水冷装置もビニールホースを巻いた物だったりしています。 又、瓶詰めにしても、隆にしても、森喜さんでも、全て手作業です。ましてカップ酒になれば、一度一升瓶に詰めた 物をもう一度、瓶燗火入れ(瓶ごとお燗して二度目の火入れをする)してから、蔵のすみの流し台で、ワンカップに注 ぎ栓をして、流し台の水で冷やすと言う手作業で詰められています。 こんな、重労働の手作業のみで、おいいし純米酒が造られています。 酒屋―はやし 店主